レジリエント幹線交通NW計画

Planning of Resilient Inter-city Transport Network
2022-2026年度科研費基盤研究(A)プロジェクト

都市間幹線交通網は,経済の発展と国民の社会参加のベースであるが,ネットワークインフラ,高性能の搬器,熟練技能を有する従業者の確保等に莫大な固定費用を要するため規模の経済性が強く働く.需要拡大期には,独占の弊害を回避する政策を付加すれば民営企業による整備が可能であったが,需要減少期には事業者間の競争が激化し,安易な撤退や需要の少ない都市の孤立の危険性がある.

本研究では,需要減少や施設の老朽化などの長期的影響に加え,自然災害や感染症等などの短期的インパクトからも迅速に回復して経済的,社会的,環境的な性能を提供できるネットワーク形状,サービスの提供頻度,運営費用の運賃負担方式の統一的な計画方法論を確立させる.

本研究は交通計画分野,交通経済学分野,数理計画分野の研究者との共同研究により,これらをアジア諸国にも適用できるレジリエントな幹線交通ネットワークの計画論に発展させるもので,より一般的なインフラのレジリエント化計画論の嚆矢となる研究である.