2012年4月より,本研究室は,新設の災害科学国際研究所(IRIDeS)人間社会対応研究部門被災地支援研究分野としての活動と,東北アジア研究センター(CNEAS)基礎研究部門地域計画科学研究分野としての活動を統合的に行う組織として位置づけられました。 2021年4月,災害科学国際研究所(IRIDeS)の組織改編により,災害人文社会研究部門レジリエンス計画研究分野(Regional Resilience Planning Lab)に変更となりました. 

研究室の歴史(土木同窓会60周年記念誌(2014.11)への原稿)

IRIDeS レジリエンス計画研究分野の目的

自然災害にしなやかに対応し、地域の社会的、経済的な問題を解決して立ち直ることができるレジリエントな地域を実現するための研究を進めている。そのため、(1)東日本大震災などの国内外の災害が地域の社会/経済活動に及ぼした影響とその回復過程を量的、質的に調査、分析する。(2)被災経験を生かした災害への安全性の改善と従前からの地域課題の解決を同時に進めるための復興計画の思想、内容と行政・住民のガバナンスの在り方の研究を行う。(3)災害による直接的被害を抑え、直後の人的・物的支援を効果的に行うための土地利用形態と交通インフラの配置、設計方法に関して、人口などの地理情報と最適化などのオペレーションズリサーチ手法を活用した研究を行う。 
以上の研究は国内外を対象として行っています。また、地域・都市計画、交通基盤の計画・運営への協力の中で、災害に強く、支援をしやすい地域づくりに寄与したいと考えています。 

CNEAS 地域計画科学研究分野の目的

東北アジア地域は,火山や地震の災害のほか,乾燥気候や冬季の積雪・低温など厳しい自然環境にある。その中で多様な人間活動を行うために,人々は都市空間を作り上げてきた。そのため,「都市」という人間活動の場を自然環境と調和するように形成し,災害や環境破壊を防止する施策を最新情報技術を使って解明する。 
本研究室では,統計学・経済学・地理学を基礎に,自然環境と調和する都市を作るための社会資本整備や経済的誘導制度などの施策の提案と評価方法の開発を目指して,GIS(地理情報システム)などの活用を行う。 

  • 寒冷な自然を生かした生活・交通インフラ (CNEASシベリアUnit)(地球研シベリアProject)
  • 人口減少を踏まえた都市間交通ネットワークと途絶評価 (地球研シベリアProject)
  • 地理条件を加味した水資源利用の費用構造分析 (JICA/JSTボリビア氷河Project)
産学連携シーズ:社会経済データの高度解析手法と社会的ニーズの解明

東北大学産学連携本部 研究シーズ集
社会や経済のシステムでは、人為的に条件を変えて実験を行うことが困難なため、現実の地域のデータの挙動を丹念に分析してニーズを解明することが必要です。研究室各種のデータ統計解析手法を開発してきましたが、それらは多様なデータにも適用できる可能性があります。大規模システムの挙動分析や商品ニーズの分析、マーケティングに活用したい団体や企業との共同研究を希望します。